自身の経験が培った、経営者目線の「伴走支援」が強み!未来会計で多くの人を「ハッピー」に――株式会社Mr財務屋 村井 貴宏
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京都市下京区で財務コンサルサービスを提供する、「株式会社Mr財務屋」。代表取締役・村井さんは、一般企業から税理士事務所に転職し、14年の時を経て「独立」の夢を叶えました。現在は税理士事務所と財務コンサルの二足の草鞋で、未来会計を通じた経営者のサポートを行っています。独立までのストーリー、経験を生かした「未来会計プランナー」としての思いを綴った、現在、そして“未来”に悩む中小企業の経営者に届けたい一記事です。
株式会社Mr財務屋 代表取締役 村井 貴宏大学卒業後、企業勤めを経て税理士事務所に転職。2018年に税理士事務所を開業し、2024年6月、財務コンサル会社・株式会社Mr財務屋を設立する。自身も経験した独立時の苦労、税理士として携わった創業支援で培った知見で、経営者に寄り添い、「未来」を数字で支えるサポートを行う。 |
“独立”を目標に、一般企業から学びを生かした会計業界へ
Q.会計業界に入ったきっかけや経緯をお聞かせください。
一番のきっかけは「自分で仕事がしたい」という気持ちでした。
大学時代に簿記を学び、4年生の時に税理士試験も初めて受けましたが、試験を甘く見ていたため合格できませんでした。その後も試験勉強を続けることにも前向きになれず、大学卒業後は一般企業に就職をしました。
ただ、就職してからも「自分で何か仕事をしたい」という気持ちは強く思っており、組織にもなかなか馴染めず「自分は何をやるべきか」と、常々考えていました。当時は特別なスキルもなく、新しいアイデアも浮かばなかったのですが、30歳頃に「何か資格を取ろう」と思いました。数字を扱うことは好きだったので、過去に勉強をしていた税理士業界を目指そうと決意しました。
Q.税理士事務所への転職を経て独立されたそうですが、順調な道のりでしたか?
全く順調ではありませんでした。
税理士試験に合格するまでには、転職して8年ほどかかりました。試験に合格したからといって「独立して本当にやっていけるのか」という不安もあり、独立を決断するまではさらに6年ほど時間がかかりました。
本格的に独立を意識し始めたのは2016年の秋頃です。「まずは多くの人に会い、自分を知ってもらおう」と行動を起こし、積極的に人脈を広げる活動を始めました。その準備期間を経て、約1年半後に独立へと踏み切りました。
Q.税理士事務所の職員という立場で14年ほど働かれた中で、仕事の面白さを感じるシーンはありましたか?
正直なところ、当時は「仕事を覚えること」を最優先にして働いていたので、あまり楽しいと感じる瞬間はありませんでした。並行して税理士試験の勉強もしなければならず、勉強時間を確保するために業務量が比較的少ない税理士事務所に転職したほどです。
税理士試験に合格しなければ「独立」という目標に到達できないため、その一点をモチベーションにしながら資格取得にも挑んでいました。
ただ、約14年の間で4つの事務所を経験し、創業支援や財務など、さまざまなことを学べたのは大きな財産になりました。知識も経験も蓄積され、人脈もある程度できたことで、「いつでも独立できる」という状態が整い、最終的に一歩を踏み出すことができました。
Q.独立後は、どのようなサービス提供から始めたのでしょうか?
独立当初は、起業したい方、起業したばかりの方をサポートする、創業支援を中心に始めました。独立前に勤めていた最後の事務所が財務に強く、経営者のサポートをしっかり行っていたため、「経営者の右腕」として寄り添う仕事ができることに大きな面白さを感じていました。
また、自分自身も独立までに苦労した経験があり、起業したい方々の熱い思いに共感できたことも、創業支援に力を入れた理由の一つです。創業支援と財務の仕事は、やりがいが大きくもあって楽しかったですね。

独立で経験した苦労が、お客様への「心からの言葉」を生む
Q.「創業支援」と「財務」の2つの柱で、強みを感じる部分はありましたか?
そうですね。経営者にとって一番近い存在の相談相手は、やはり顧問税理士だと思います。創業支援と財務の両輪でサポートできることは、強みだと思います。
一般的に、税理士は税務以外の領域には踏み込みにくく、「経営相談に乗ってもらえない」と仰る経営者の方も少なくありません。もちろん、税理士として業務範囲を明確にする必要はありますが、一方で「税理士に経営や財務の相談をしたい」というニーズが非常に多いのも事実です。
しかし、自分自身も独立後順調だったわけではなく、紆余曲折ありました。振り返ってみると、特に独立して最初の1年は大変でした。
Q.“大変だった”というのも、経営者としての貴重な経験だと思います。具体的にお聞かせいただけますか。
これは「起業家あるある」だと思いますが、まず仕事がありませんでした。独立の際には事務所の運営費用や生活費としてまとまったお金を準備しておきますが、収入よりも支出のほうが多いので、それも毎月どんどん減っていきます。
その恐ろしさは想像を絶するもので、独立して半年経った頃には「あと1年持たないぞ…」という状況でした。そこで、「あと半年真剣にやって『芽が出ない』、『光が差さない』と思ったら、もう辞めてどこかに務めよう」と思っていましたね。
振り返ってみれば決して長い期間ではありませんが、当時は眠れない日も多かったですね。寝てもうなされてすぐに目が覚める日々でした。
Q.ご自身の中で大きな決断をされてから、変わったことはありましたか?
「あと半年で判断しよう」と決めてから、気持ちが楽になりました。それまでは精神的にもかなり不安定でしたが、「とにかくあと半年だけ走り抜いて、結論を出そう」と腹をくくったことで、心が軽くなったのだと思います。ちょうどその頃、数か月ぶりにお会いした方がいたのですが、「何かいいことがありましたか?」と聞かれました。
自分としては特に状況が変わったわけではなかったので「何も変わっていないですよ」と返事をすると、「顔が明るくなっていますよ」と言われたので、それまでは焦りや悲壮感が顔に出ていたのだなと思いました(笑)。そこから徐々に、仕事も増えていった記憶があります。
Q.そういった経験が、創業支援に生きているのですね。
はい、今となっては「いい経験をしたな」と思っています。税理士事務所に勤めていた頃は、創業支援といっても「こうしたら、こうなりますよ」という説明が中心で、どこか机上の空論のようなところがありました。
しかし、自身で苦しい状況を経験したので、「半年、1年は我慢してください」、「まず融資を確保してから動きましょう」といったアドバイスを、実体験に基づいて“心から”伝えられるようになりました。
お客様の気持ちに寄り添って、一緒に同じスタート地点に立ち支援できるようになったので、当時のことは貴重な経験だったと思います。
「未来会計プランナー」は、経営者・組織・自分自身、皆を「ハッピー」にする
Q.税理士事務所との二足の草鞋で、「未来会計プランナー」としてもう1つの会社を立ち上げた理由をお聞かせいただけますか。
「新しいことにどんどん挑戦したい」と思ったのが、最大の理由です。税理士という仕事も、数字を扱うことも好きですが、「違うこともやってみたい」、「できることを増やしていきたい」と常に考えることは自分の楽しみで、生きがいでもあります。
「未来会計プランナー」を選んだ理由は、経営者をサポートする中で組織がよくなり、自分も喜びを感じられる仕事だと思ったからです。
経営者の多くは「売上を伸ばしていきたい」と考えていますが、「では、どうしていきたいのか」を明確に語れる方は多くはありません。実際、肌感覚ではありますが、事業計画や未来を考えている方は1~2割程度でしょう。
しかし、多くの経営者は「こういうふうになりたい」というビジョンを持っています。その想いを言語化し、実現に向けたサポートができれば組織としても、経営者個人としてもよくなると思いますし、自分も楽しく仕事ができます。そこに「未来会計プランナー」としての価値を感じました。
Q.未来に向けた計画、未来に対する思考が弱点という経営者も、少なくありませんよね。
そうですね。話を伺うと未来のビジョンを語られるケースは多いですが、それを数字に落とし込んでいく作業が苦手な印象です。その作業ができれば経営者の頭の中も整理でき、数字で表せば明確な目標もできますから、「未来会計」は非常によいものだと思います。
Q.目標を立てるのが苦手な方は、どのようなことから始めたらよいのでしょうか。
想像することから始めるのがおすすめです。「大きい家に住みたい」、「いい車に乗りたい」など、何でもよいと思います。
「こうなったら楽しいよね」と自分の理想を想像して、理想に近づくにはどうしたらよいかを考えると、「売上や利益が上がる」というより明確な目標が見えてきます。
また、現状から「今のままだと、未来の生活はこれくらいだな」と推測すると、「もっとよい生活をするには今頑張らなければいけない」と思えます。そういった意味でも、想像は非常に大切だと思いますね。
経営者の能動的な行動を促し、実績につなげる
Q.「未来会計プランナー」として、具体的にどのようなサービスを提供されていますか?
経営者に気づきを与え、行動を促すサポートをしています。
目に見えてわかるものがあると目標が立てやすいですが、経営では「数字」が重要だと思います。そこで、「経営者がどうなりたいか」をヒアリングし、5年後、10年後の一緒に計画を立てながら、具体的な数字を落とし込んでいきます。
その後、実績を見て目標値に足りない場合は、計画と実績の差異が生じた原因・理由を経営者に考えていただきます。目標に近づくために必要な改善策を考えるサポートをするのも、サービスの1つです。
Q.経営者が苦手とする分野を代わりに担うのではなく、あくまでも未来会計プランナーとしてサポートされているのですね。
はい。経営者は孤独な方が多いですから、一番大切にしていることは「伴走」です。
伴走支援の際には、「私はこういうふうに考えています」とアドバイスはしますが、「こうしてください」とこちらから指示をすることはほとんどありません。
経営者本人が「どうしていきたいか」を言葉にすることで、「自分で言ったからやらなければ」、「自分が作った計画だから、達成に向けて実績を上げなければ」と思われるケースは多いですね。
経営者自身で目標を設定するために、未来会計プランナーには本質を引き出すことが求められます。漠然とした目標を文章化したり、数字に落としたりするのが私の仕事です。
実際に事業計画を作る時は頭をフル回転させるので、「しんどい!」といわれる経営者の方も多いです。しかし、終わった時に「頭がスッキリしました」と生き生きされている顔を見ると、毎回「やってよかったな」と思いますね。
Q.今後、どのような方に「未来会計」を提供していきたいですか?
会社をよりよくしたい方、業績を伸ばしていきたい方です。
業績を伸ばせば経営者本人の役員報酬はもちろん、従業員の給料も増えます。会社や自分、そして従業員や家族など、経営者自身に関わる周りの方まで「皆、ハッピーになるとよい」と、前向きに考えている方のサポートをしたいですね。
企業の成長を目指す経営者へのメッセージ
Q.中小企業の経営者に向けて、メッセージをお願いします。
目標値を明確にすることは非常に大切です。そして、今行動できれば、必ず目標値に辿り着くと思います。
私は「未来会計プランナー」として、「せっかく関与させていただいたお客様には成功していただきたい」と考えています。売上・報酬ともに「0」を何個も増やして、「人生が楽しいです」と思っていただければ、こちらも嬉しくなります。
未来のビジョンはあるものの、目標の「見える化」が得意ではなくモヤモヤしている方は、ぜひご相談いただきたいです。
自分自身も、独立後1年はとにかく耐えて「行動あるのみ」という気持ちでした。花が咲くのはそのあとですから、今結果が出ないからといって諦めないでいただきたいですね。