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所長・代表

3つの専門性を活かした伴走支援! 未来会計で経営者の「道しるべ」に——税理士法人シリウス  塩谷 一樹

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目次

千代田区にある税理士法人シリウスは、コーポレート・医療・資産税という異なる専門性を持つパートナーによって構成された税理士事務所です。代表社員の一人である塩谷氏は、公認会計士としてのキャリアを生かしながら、未来会計の考え方をベースに、中小企業の意思決定支援に取り組んでいます。持続的な成長を目指す経営者にとって、「人」と「お金」の課題にどのように向き合うべきか。現場に寄り添いながら伴走支援を行う同法人の取り組みについて伺いました。

税理士法人シリウス
代表社員
塩谷 一樹
「会社のお金はいくらまで使っていいのか?」 多くの経営者が明確な答えを持たないこの問いに対し、事業計画とキャッシュフローをもとに“投資しても無理のない範囲”を整理し、意思決定を支えている。監査法人および税理士法人での経験を経て独立。現在は、経営者の意思決定を数字で支える「未来経営サポート」を展開し、資金繰り・投資判断・事業計画の策定支援に注力している。

監査法人から経営者に寄り添う支援へ

Q.これまでのキャリアを教えてください。

公認会計士試験に合格後、大手監査法人に入所し、上場企業を中心とした法定監査に従事しました。その後、同系列の税理士法人へ移籍し、税務業務の経験を積んできました。

ただ、大手の環境では経営者の方と直接お話しする機会が限られており、「より経営に近い立場で支援を行いたい」という思いが強くなりました。その後、中堅の会計事務所へ移り、投資ストラクチャーの組成やM&Aにおける再編スキームの構築など、より実務に踏み込んだ経験を積みました。

こうした経験を通じて、最終的には「経営者の意思決定を支える仕事がしたい」という思いから独立しました。









3つの専門性が支える意思決定

Q.税理士法人シリウスは、どのような組織ですか?

東京都千代田区にオフィスを構え、現在は約40名の体制で運営しています。コーポレート・医療・資産税という3つの領域を柱としており、それぞれ異なる専門分野で経験を積んだメンバーが集まっている点が特徴です。

一般的には、同じようなバックグラウンドのメンバーで構成されることが多い中で、当法人は異なる領域の専門性を持ち寄ることで、バランスの取れた支援体制を構築しています。

Q.組織の特色は、どのようなところにありますか?

コーポレート・医療・資産税という3つの専門領域を横断して支援できる点が特徴です。

これらはそれぞれ独立した分野ではありますが、実際の経営においては密接に関係しています。例えば、事業投資や組織再編を検討する際には、会社の収益性や資金繰りだけでなく、オーナー個人の資産状況や将来的な承継まで含めて考える必要があります。

当法人では、これらを個別に分けて考えるのではなく、会社と個人を一体として捉えながら整理できる体制を有しています。その結果、意思決定に必要な情報を多面的に把握しやすくなり、より実態に即した判断につながりやすい点が強みです。


監査法人の法定監査から経営者に寄り添った支援を目指す

Q.そのなかでの塩谷先生ご自身の強みは、どういったところでしょうか?

私はコーポレート部門の統括として一般事業会社様の決算支援を行いながら、ファンド業務におけるストラクチャーの組成や、M&A時の再編スキームの構築などにも関わっています。そうした業務に携わる中で意識しているのは、単に過去の数値を整理するだけでなく、意思決定にどうつながるかという視点で数字を見ることです。

例えば、投資や再編といった局面において、「この判断が将来のキャッシュにどのような影響を与えるのか」「どの程度までであれば無理のない範囲と言えるのか」といった点を、できるだけ具体的にイメージできるよう整理することを心がけています。事務所全体の経営に携わりながらも、プレイングマネージャーとして現場に立ち続け、実務の感覚を大切にしながら組織を牽引しているのが現状です。

従来の税理士業務の課題と未来会計

Q.経営者に近い立場で活動される中で、税理士の仕事にどのような課題を感じますか?

これまでの税理士業務は、過去の結果を正確に報告することに重きが置かれてきました。もちろんそれ自体は重要ですが、「これからどう意思決定していくべきか」という観点での情報提供は、必ずしも十分ではなかったのではないかと感じています。

特に、「投資に回せる資金」がどの程度あるのかを明確に示せていない点は、大きな課題だと考えています。

Q.過去の数字ばかり見ることで、どのような問題が起こり得るのでしょうか。

投資の意思決定に迷いが生じ、結果として企業の成長機会を逃してしまう可能性が高まります。例えば、中小企業の経営者の方に「現在の会社のキャッシュはいくらですか?」と質問するとします。通帳や試算表を見れば分かるため、10人中10人が正確な現預金の残高を答えられます。しかし、「その現預金のうち、いくらを投資に回してよいか」「自由に使えるキャッシュはいくらか」と尋ねると、明確に答えられる方は10人中1人か2人にとどまります。

現預金には、日々の支払いに必要な「運転資金」、固定費の数ヶ月分として確保しておくべき「安全資金」、そして納税や賞与などに備える「季節的変動資金」といった区分があります。これらを踏まえて整理することで、初めて経営者が自由に投資に回すことのできる「余剰資金」が見えてきます。

しかし、使えるお金が不明確なままでは、経営者は漠然とした不安を抱え、思い切った投資に踏み切ることが難しくなります。そのため、こうした「使えるお金」を明確にし、意思決定に活用できる形で提示できていれば、経営者はより前向きに成長機会を捉えることができ、企業の成長の在り方もまた違ったものになっていたのではないかと感じています。

Q.こうした課題を踏まえ、シリウスではどのような役割を担っていきたいとお考えですか?

私たちは、経営者の意思決定に必要な情報を整理し、「どのような判断が可能なのか」を明確にしていく役割を担っていきたいと考えています。特に、「いくらまでなら無理のない投資ができるのか」「どのタイミングで資金面のリスクが生じる可能性があるのか」といった点を、将来のキャッシュフローをもとに整理し、意思決定に活かせる形でご提供していくことが重要だと考えています。

そのうえで掲げているのが、「中小企業の輝ける未来のための道しるべになる」というミッションです。単に過去の数字を正確に伝えるだけでなく、経営者の方が次の一手を考える際に迷わない状態をつくること。そのために必要な情報を整え、判断の前提をクリアにすることが、私たちの役割だと捉えています。

「未来経営サポート」の実践

Q.「未来経営サポート」サービスの、提供ステップを教えてください。

まず現状分析を行い、将来の見通しを数値として可視化します。その際には、「このままの延長線上で進んだ場合にどうなるか」という現実的な将来像を整理したうえで、経営者の描く理想とのギャップを明確にしていきます。

多くの場合、経営者の方は現状の延長ではなく、「本来はこうありたい」というビジョンをお持ちです。その理想を実現するために必要な投資や人材採用の規模を具体的に数値に落とし込み、事業計画として整理していきます。さらに、その計画をもとに月次でのモニタリングを行いながら、必要に応じて修正を加え、実行まで伴走していくという流れになります。

Q.「未来経営サポート」と従来の月次報告は、どのような違いがありますか?

従来の月次報告は、どうしても過去の結果の説明が中心となるケースが多く、「現金がいくら残っているか」「利益がどの程度出ているか」といった数値の共有にとどまりがちです。もちろん、これらの情報自体は重要ですが、それだけでは次の意思決定に十分につながらない場面も多いと感じています。

また、通常の月次報告では、「この支出は経費として落とせるかどうか」といった税務上の取り扱いの説明が中心になりやすく、どうしても過去の整理に議論が寄りがちです。

一方で、未来経営サポートでは、こうした数値を前提としながらも、「今後どのような意思決定が可能なのか」という観点から整理していきます。

例えば、投資を検討している場合には、「現在どの程度まで投資が可能なのか」「その投資を行った場合に資金繰りにどのような影響が出るのか」

といった点を事前に把握できるようにします。さらに、「今後どのように売上を伸ばしていくのか」「どのように利益を創出していくのか」といった、経営の未来に関するテーマから対話が始まる点も大きな違いです。

こうした対話の変化は、経営者の意思決定に役立つのはもちろんですが、弊社のスタッフにとっても大きな意味を持っています。単なる数字の整理にとどまらず、経営者の考えやビジョンに直接触れながら支援できることで、仕事への理解が深まり、成長ややりがいにもつながっていると感じています。

その意味で、過去の結果を整理するだけでなく、将来の意思決定にどう活かしていくかという点まで含めて数字を扱っている点が、従来の月次報告との大きな違いだと考えています。

Q.経営者が抱える課題に、「未来経営サポート」はどうアプローチするのでしょうか?

多くの経営課題は、最終的に「人」と「お金」に集約されると感じています。

例えば採用に関する課題であれば、「採用したいが不安がある」という感覚的な悩みに対して、

  • その人件費を回収するために必要な売上はどの程度か
  • どのタイミングで負担が大きくなるのか

といった点を数値に落とし込んで整理していきます。

また、人材の定着や育成といったテーマも、最終的には業績や資金繰りに影響します。そのため、定性的な課題であっても、できるだけ数字と結びつけながら改善の方向性を検討することを意識しています。

そのうえで、実際の支援の中で大きく変わるのは、意思決定に対する“迷い”が減る点だと感じています。

例えば、「投資をしたいが不安がある」というケースでは、

  • どの程度までであれば無理がないのか
  • どのタイミングで資金が不足する可能性があるのか

といった点を事前に整理することで、判断の前提が明確になります。結果として、「やる・やらない」の判断そのものは経営者の方に委ねられるものの、その判断をより納得感のある形で行えるようになるケースが多いと感じています。

さらに、当法人ではコーポレート・医療・資産税という3つの分野を横断して支援しているため、こうした整理においても多面的な視点を持つことができます。

例えば、コーポレートでは事業の収益性や投資回収、医療では業界特有の収益構造や人件費、資産税ではオーナー個人の資産や承継といった観点があります。これらを横断して捉えることで、会社単体の数字だけでなく、経営全体としてのバランスを踏まえた整理が可能になります。

その結果として、より現実的で無理のない意思決定につながりやすくなる点が、当法人の特徴の一つだと考えています。

次の一手に悩む、挑戦を続ける経営者へのメッセージ

Q.今後、どのような経営者の方を応援していきたいとお考えですか?

変化を前向きに捉え、自社の成長のために次の一手を考え続け、

挑戦し続ける経営者の方々を応援していきたいと考えています。

これからの時代は、現状維持を前提とするのではなく、その時々の状況に応じて柔軟に判断していくことがより重要になってくると感じています。その一方で、投資や採用といった意思決定において、不安や迷いを感じる場面も多いのではないでしょうか。

そうした不安の多くは、情報が十分に整理されていないことに起因しているケースも多いと感じています。数字を整理することで、「どの程度までであれば無理がないのか」「どのようなリスクが想定されるのか」が見えてくると、判断の精度も自然と高まっていきます。

また、挑戦する経営者の方々を支援するためには、伴走する我々自身も常に挑戦するマインドを持ち続ける必要があると考えています。これは私個人にとどまらず、事務所全体として大切にしているテーマでもあります。

経営の重要な局面に立たされたときや、投資や採用の判断に迷ったときには、決して一人で抱え込まずにご相談いただければと思います。私たちは、数字を通して判断材料を整理し、経営者の方が最も意思決定しやすい状態をつくることを役割としています。

今後も、挑戦する経営者の方々の「道しるべ」となれるよう、伴走支援を続けてまいります。


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インタビューをした人
渡邉 駿介