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財務を絡めた経営支援でお客様をサポート!未来会計の魅力は「たくさんの人、企業の“夢”に触れられること」――株式会社ビジネス・デザイン 松浦 輝明

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目次

神奈川県相模原市と東京都渋谷区を拠点とする「株式会社ビジネス・デザイン」執行役員・松浦氏は、専門学校講師を経て、会計事務所に転職した異色の経歴の持ち主です。現在は未来会計を通じて経営者に寄り添い、夢に近づくサポートをしています。これまでの経験から得た学びや、会計人だからこそできる経営支援の在り方を語ります。


株式会社ビジネス・デザイン
執行役員
松浦 輝明
専門学校で会計を教えた後、会計事務所を経て、現在はMAS監査の実務に携わる。中小企業を対象に、経営計画の策定支援や財務体質の改善に注力。親族が経営する企業に出入りしていた税理士の姿をきっかけに、この道を志す。会計と現場をつなぐ現実的な提案を信条とし、経営者に寄り添う伴走型支援を行っている。

専門学校講師を経て、会計業界へ

Q.会計業界に入った経緯をお聞かせください。

大学時代に、就職に向けて簿記の勉強をしていました。それが楽しかったので、大学卒業後に専門学校でさらに勉強をして、会計事務所に勤めようと思っていました。ある日、通っていた専門学校の先生に「先生をやらないか」と声をかけてもらい、通っていた専門学校に就職しました。

勤務していた学校は全日制だったので、出欠を取って朝礼をしたり、保護者面談をしたりすることもありました。また、体育祭や卒業式、就職支援など生徒との関わりが深くなるイベントもあったので、今でも当時の生徒たちと毎年飲み会をしています。まさに中学校や高校の教員のような仕事をしていました。

専門学校では4年間働いたのですが、私が教えていたクラスが簿記1級の合格率全国1位を取ったことを1つのけじめとし、「30歳を迎える前に、もともとやりたかった道に戻ろう」と思い、転職活動をしてりんくに入社しました。

Q.ご家庭の環境も、大きく影響されているのですね。

私が中学生か高校生の頃に両親が創業したので、スタートの頃から見ていました。当時は深夜2時頃まで営業していたので、終わって片づけをして、4時くらいにチラシを配りに行って、朝5時に夕飯を食べてと、本当に寝る間もなく働いていました。私自身の将来を考える時期に「経営者の苦労」を近くで見ていたのは、大きいかなと思います。

Q.りんくとのご縁も、教えていただけますか?

当時のりんくは、今よりも平均年齢が若い組織でした。会計事務所というと「人数が少なくて、年配の方がいて…」というイメージも強かったのですが、自分も20代だったので「若い人が多い会社が、自分には合っていそうだ」と思い、サイトを見て応募したのがご縁の始まりですね。

Q.その後、グループ会社のビジネス・デザインに転籍されたのですね。

そうですね。もともと、両親が飲食店を何店舗か経営していて、税理士の先生と両親が打ち合わせをする姿をよく見ていました。会社のことを考えてアドバイスをしてくれるシーンを見て、「こういう仕事、いいな」と思ったのが、会計を仕事にしようと初めて思った瞬間です。

しかし、実際にりんくで仕事を始めると、入力作業や申告書の作成といった業務が多く、「本当にしたかった業務とは違う」と思うようになりました。私は、外回りをしてお客様とお話をしているときの方が生き生きとやりがいを感じられるな、と感じていました。

そう考えていた矢先、私が会計業界を目指したきっかけにある、「会社の経営に寄り添える担当者」になれるキャリアを、りんくとしても本格的に取り組むことになりました。そして、りんくに入社してから3年が経過した頃に、ビジネス・デザインに転籍しました。「自分がしたかった仕事はこっちだな」と思っていたところ、会社がそういうルートを準備してくれて、3年ほどでビジネス・デザインに転籍しました。

はじめは税務を持ちながら未来会計の営業をしてというスタイルでしたが、未来会計の件数が増えるにつれて税務を外してもらい、いまは未来会計のみを行っています。

未来会計による伴走型支援が、お客様とのご縁をつなぐ

Q.税務と未来会計の両輪でスタートされたとおっしゃっていましたが、当時苦しんだことはありましたか?

はじめは、未来会計の定義そのものが自社でもはっきりしていなかったので、「何を持って”未来会計”なのか」「何を提供する人なんだろう」という部分で、悩むことはありましたね。お客様によってビジョンやニーズも異なりますし、「結果、自分は何をしたらいいんだろう」と思って上司に相談したこともありますが、「お客様のビジョンを達成する」の一言だったので、当時は本当に試行錯誤しました。

結果として、研修で同業の方の意見に触れたり、自身の経験が積み重なったりしていくなかで、未来会計という仕事の定義を形作ってきたのかなと思います。

Q.その糸口が見えたタイミングやきっかけは、どのようなことでしたか?

明確なタイミングがあったというよりも、経験するなかで気づいていったという感じです。何となく提案が通ってしまうケースもありますが、「お客様は何に価値を感じているのか」「なぜ提案が通ったのか」と考えるなかで、役割が見えてきた気がします。

Q.常にアンテナを立てて、お客様が求めていることを考えていくのは、大切なことですね。

そうですね。明確なゴールを共有しながら伴走するのは、大事なことだと思います。ただ、目標を達成したら終わりだと思われがちですが、実際に「さようなら」となったお客様はいません。次のステージの話や、中長期的に会社をどうしていくかという話ももちろんするので、1つのミッションが終わっても、お付き合いが続いていくことが多いですね。

たとえば、コロナ禍にご支援を始めた元々赤字の企業様は、「まず黒字化する」というミッションをたったの2期で達成しました。この企業様とも、その先のビジョンを改めて描き直し、幹部メンバーも含めてロードマップを作ることを行っています。

経営支援で大切にしている「財務の視点」

Q.未来会計という立場でいろいろな社長様と関わっていくにあたり、意識されていることはありますか?

業績を課題としているお客様に関しては、財務をしっかり見ることを意識しています。未来会計として、”会計”を軸に考えたときに、たとえば「従業員の動きが悪いから、業績が思わしくない」「従業員のやる気がない」などと、人的要因を理由にする社長様もいらっしゃいます。確かに、それが原因の1つなのかもしれませんが、結果として何が起きているのかを明確にするには、財務もしっかり見ないといけないと思っています。

もともと、経営支援で入ったお客様だとしても、我々は財務がわかるという前提があるので、そこを見ることはやめてはいけないと思っています。加えて、利益率が低い場合には「廃棄がどのくらい出ているのか」など、ほかの部分で数字として表せるものも見ていく必要もあります。いろいろなことも行いますが、「未来会計のニーズがどういうところにあるのか」と考えたときに、やはり財務が大事だということは、改めて弊社でも認識したところです。

Q.数字に落とし込んで、というのは、会計事務所を母体とした経営支援の醍醐味の1つかなと思います。

そうですね。もちろんそこだけとは言いませんが、外してはいけない部分だと思います。なかには、数字を扱わないで経営支援を行う企業さんもありますが、我々の”強み”はどこだろうと思ったときに、やはり数字は外してはいけないものですね。

Q.松浦さんご自身が、さらなるステップアップに向けて取り組まれていることは何かありますか?

お客様の支援もさることながら、売上規模も含めた自社の描くビジョン達成に向けたサービス展開を、改めて考えています。さまざまなステージのお客様との接点を、能動的に増やしていくことが、自身、そして会社のステップアップにつながるのではないでしょうか。

お客様が“気づき”を得るまで、向き合い続ける

Q.未来会計を提供するにあたり、お客様とのコミュニケーションで心がけていることはありますか?

気を遣って何もできないよりも、大切なことを伝えてお客様自身に考えていただけることがよいと思っているので、空気は読みつつも遠慮はしないようにしています。懐に入り込み過ぎるのでもなく、気を遣いすぎて何も言えないわけでもない、絶妙な距離感が自分としてはいいですね。お客様には、どちらかというと「はっきり言うタイプ」だと思われているかもしれません。しかし、きっちりかっちりというよりもざっくばらんに話してはいるので、「堅苦しい」と思われることはあまりないかな、と思っています。

ただ、「本質は絶対にここだ」というときには、気づいていただくために言い過ぎてしまうことはあります。たとえば、働き方や考え方が昔のスタンスのままで人がたくさん辞めてしまう会社の社長様が「従業員が悪い」とおっしゃっていたときには、「この時代に、今の組織体制のまま続けていくのは無理だろう」と思ってとにかく言い続けました。

社長に気づいていただくまでには結果として1年半かかりましたが、その社長様があるとき「最近はこうなんですよ」「組織自体を変えないとね」と自らお話になったタイミングがありました。「私がずっと言ってたことだけどな」とは思いましたけどね(笑)。でも大事なのは「言われて気づく」のではなく、「社長自らが自分で気づいた」という腹落ちの度合いが非常に大事だと感じていますね。

Q.言ったら終わりではなく、じっくり向き合われているのですね。未来会計のお仕事を通じて得た喜びを教えてください。

一緒に悩んで何かを達成できたときはもちろんですが、「ありがとう」という直接的な言葉がなくても、お客様の気持ちが伝わるときには、やはりやりがいを感じますね。いわゆる大手コンサル会社と比べると、我々はお客様とより近い距離感だろうなという気はするので、「近い存在」だとお客様に思っていただいていると実感した瞬間は嬉しいです。

未来会計プランナーを目指す方へメッセージ

Q.これから未来会計プランナーを目指す方へメッセージをお願いします。

一般企業に勤めると、人の夢や目標を聞く仕事はあまりないと思いますが、未来会計はお客様の夢を聞きながら”法人”というものの人生に触れたり、個人の人生や悩み、苦しみ、そこに関わる人などに触れたりできるのが魅力です。夢やビジョンを具体的に数値化してお客様と話すのは楽しいですし、やりがいを感じますね。

また、りんくグループは、時代に合った働き方を目指しています。昔は「夜遅くまで働いて、休日出勤をして」というのがこの業界の常識だと考える方もいました。我々はできるだけ残業時間を減らしながらも、売上を上げつつ生産性を上げていけるような働き方を大切にしながら、業界に携わる若い力の増加にも貢献していけたらと思います。



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インタビューをした人
黒島